どうも、医学生のユウです。
図書館やカフェへ行くと、耳にイヤホンを着けて勉強してたりパソコンに向かっているをよく見かけます。
きっと多くの人は、「音楽を聞きながら作業をすると集中力が上がる」と考えているでしょう。あなたもそう思っていませんか?
その考え、間違えてます。
実は音楽に集中力を向上させる効果はありません。それどころか、考え事をしているあなたの脳の邪魔をしてしまうんです。
この記事では以下の内容について解説します。
- どうして音楽を聞くと集中力が下がってしまうのか
- どのような“音”が集中力を高めてくれるのか
- 【今すぐ聞ける】YouTubeでおすすめの作業用音源
それでは行ってみましょう。
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【結論】音楽を聞くと集中力は下がってしまう

作業中に音楽を聞くと、集中力が上がると思っている人はいるでしょう。
しかしそれは間違っています。
一般的に、深い考え事を要する作業を行なっている時に音楽をかけると、集中力は下がってしまうと言われています。イギリスとスウェーデンの研究チームによる論文で、このことを示す研究結果が書かれています。
▷論文はこちら:https://onlinelibrary.wiley.com/doi/full/10.1002/acp.3532
論文で書かれている研究結果を簡単にまとめると以下のような感じです。
音楽のジャンル、歌詞の有無、言語などに関係なく、音楽を聞きながら与えられた課題に取り組んだ被験者は、音楽を聞いていない被験者よりもスコア(成績)が低かった。
なぜ音楽をかけると集中力が下がってしまうのでしょうか?それには脳の特性が関わっています。
音楽をかけていると集中力が低下してしまう理由

脳は無意識に複数のことについて考え、処理していくのが得意です。
例えばお皿洗いをしている時、ふと煮詰まっていた仕事のアイデアがポンと浮かんでくることがありますよね?それは「お皿洗い」という全く別の作業をしている時でも、あなたの脳が無意識に仕事について考え続けていたからです。
このように無意識な状態では、脳は器用にマルチタスクをこなしてくれます。
一方、意識して作業を行なっている時は、脳は一つのことにしか集中することができません。
あなたが学校の定期試験に向けて勉強している姿を想像してみてください。問題を解くために色んなことを考えたり、情報を記憶したり、手を動かさないといけないはずです。
その時に音楽をかけるとどうなるでしょうか?脳はどうしても耳から入ってくる「音楽」という情報を処理しようとしてしまいます。
脳は一つのことしか意識的に集中することができないので、音楽のせいで勉強の集中が途切れてしまうことになります。これが作業中に音楽を聞いてはいけない理由です。
※一応補足しておくと、頭を使わなくてもできる作業は、音楽を聞いていても邪魔にはなりません。例えば文字の書き写しなどです。何も考えなくてもできる作業なので、そもそも脳が必死に集中する必要がないからです。
以上のことから、深い考え事が必要な作業には音楽は向いていません。
好きなアーティストの音楽を聞くのはもってのほかでしょう。聞き入ってしまいますからね。
じゃあ無音の方が集中力は上がるの?

音楽が集中力を下げてしまうという話をしました。
では無音で作業するのが一番効果的なのでしょうか?
実はそうでもありません。
完全な無音ではなく、少し雑音があるくらいの環境の方が学習効果が高まるという研究結果があります。なので静かなカフェで作業をするのは理にかなっていますね。
少し周りから雑音が聞こえてくるくらいの方がスッと集中できたという経験を、あなたもしたことがあるはず。
しかし、逆にうるさすぎると集中力を奪われてしまいます。作業をしようと思ってカフェに行っても、混雑しているカフェだと雑音が大きすぎるので逆効果ですよ。
僕はそういう時、AirPods Proのノイズキャセンリング機能を使っています。AirPods Proのノイズキャンセリング機能は優秀で、新幹線の中や騒がしい街の喧騒の中でも、騒音をスッと消し去ってくれます。

場所を選ばずどこでも集中できる環境を作りたいという人にはぴったりのイヤホンなので、まだ持っていない人は使ってみましょう。レビュー記事も書いているので参考にしてみてください。
▷【レビュー】2週間使ってわかったAirPods Proの良いところ・残念なところ
静かすぎて集中できないのなら、自然音も聞くのも効果的です。川の流れる音、ジャングルの音、海の波の音など、YouTubeで検索すれば質の高い自然音がたくさん見つかります。
自分のお気に入りを見つけたり、日替わりで違う自然音を楽しむのもいいですね。
補足:音楽をうまく集中力に活かす方法

ここまで「作業中に音楽を聞くと集中力が下がる」という話をしてきました。
まるで音楽を悪者のように取り扱ってきましたが、音楽もうまく活用すれば集中力を高めるのに役立てることができると僕は考えています。
- 疲れた時にリラックス
- 作業を始める前のやる気だし
上のような利用の仕方があるでしょう。
疲れた時に音楽でリラックスする
音楽にはリラックス効果があることは有名です。この効果を利用すれば、作業に集中して疲れた体と脳をリフレッシュできます。
作業中は音楽を聞くべきではありませんが、逆に休憩中は好きな音楽を聞いて脳を目の前のタスクから解き放ってあげましょう。メリハリが大切だということですね。
音楽を聞いて作業のやる気を出す
作業のとっかかりのために音楽を活用するのもいいと思います。
なかなか手をつけられない嫌な作業をしなければならない時もあるでしょう。その作業を始めるきっかけを作るために、まずは好きな音楽を聞きながら机に向かってみるのはどうでしょうか?
好きな音楽を流せば、作業をしなければいけないという嫌な気持ちを少しは和らげることができますよ。
ただし作業にのめり込み出したら、かけていた音楽は止めるようにしましょう。せっかく波に乗り出したのに、音楽のせいで集中が途切れたらもったいないですよ。
【医学生おすすめ】作業中に聞くべき音源
それでは最後に僕おすすめの「作業中に聞くべき音源」をご紹介します。
医学生の僕が、大学の試験勉強の時などに実際にお世話になっているものばかりです。
あなたが作業中に「耳が寂しいな」と感じた時に参考になると思いますよ。
カフェの音
自宅にいてもカフェにいる気分を味わえます。部屋が静かすぎて気分を変えたいという時にぴったりです。
雨の音
雨の音をあえて聞くのは不思議な感じがしますが、不思議な世界観に入り込むことができるので僕は結構気に入っています。
雨の音が余計な邪念も流し去ってくれるような感覚がして、集中できますよ。
秋虫の鳴き声
最後は秋虫の鳴き声。目を閉じれば自然に囲まれた気分に浸れます。
集中する時はもちろん、作業の合間にリラックスする時にも使えそうな癒しの音です。
まとめ:“音”で環境を作って集中しよう

本日のまとめはこちら。
- 作業中に音楽を聞くと集中力が下がる
- 無音よりも少し雑音があるところで作業すると集中力が上がる
- YouTubeなどを活用して環境音、自然音を聞くのもアリ
繰り返しますが、考え事を要する作業をする時は音楽をかけてはいけません。何か音が欲しいなら、僕が紹介したような自然音を流しましょう。「環境音」などのワードでYouTube検索するとたくさん出てきますよ。
耳に入ってくる“音”をコントロールして、集中できる作業環境を整えましょう。
それでは。